だが それならどうして菅野は沖田を拒否したのだろう。 走っていった菅野はどうして泣いていたのだろう。 本当は菅野の方に行った方がよかったのかもしれないが、 とか悶々と斎藤は考えて瞳を閉じた。 今考えるべきはそうじゃない。 「菅野はあんたを嫌なわけではないと思うが」 「……でも…」 いちいちウジウジ面倒なやつだな 「あんたは菅野のことが好きなんだろう?」 「………………………そうなんだと思います」 はぁ、と斎藤のため息が落ちた。 「俺もだ」 いつからだろう大事だ。