「そろそろ巡察の時間ですね、行きますか」 「はい」 *** 一番隊について行きながら私は一つ小路を見つけた。 確かここを曲がれば宮川町。 不思議で綺麗な女の人がいた街だ。 いや、あれは影間だった。 声の低さとかうん。男だよあれ……! なんて考えてたらいつの間にか足が止まっていて 泣きたいことに一番隊の姿はもう跡形もなく無かった。 「え………あはは、」 笑いでごまかし過ぎだ私。 とりあえず迷子はその場にいるのがいいって言うけど、 「行ってみよう」 なんだかこの小路を歩きたい気分だった。