久坂さんの視線に戸惑い視界を揺らした。

だって……
だって…………


「迷惑なんですよ!ちょっと同じ場にいたくらいで

なんだっていうんですか!

帰りたい!」


初めて言ったんじゃないだろうか。帰りたいって。


「………どこに」


久坂さんは掴む手を少し緩めた。



「……………………」

言ったってわからない。

「新撰組のところへか?それは無理だ。

だってお前、もう桂先生に認められてるんだから」

「は?」



本日何度目かの一文字に、私は盛大な疲れも含めた。



「桂先生の側に、居なきゃならない」