朝だからっていうのもあるだろうけど。 屯所の表玄関を沖田さんと掃除しながら私は空を見上げた。 「あ、まだお月様が見えますよ」 「え?あ、本当だ」 明るくなった空にはまだ白く月が浮かんでいて、沖田さんもそれを見て微笑んだ。 ああなんて至福なんだろう……。 「これで焼き芋とかあったら最高ですね」 私がときめいてることも知ってか知らずか、やっぱり沖田さんは甘味だ。 「……そうですね!」 確かに焼き芋とか肉まんが美味しい季節ですよ! 半場やけくそに言うと沖田さんは案の定首を傾げていた。