認める? いつの間にか伏せていた瞳を瞬いたのは私だった。 「山南さん随分ご存知のようですね。」 「え、や、別に誰かから聞き出したわけではないからね」 焦った様子の山南さんに私は首を振った。 「認める、ですか。考えてもみなかった。ずっと否定してばかりでした」 久坂さんの考え方が本当にわからなかった。 認めるって 久坂さんの考えを尊重するってことだよね。 「……そっか」 簡単なことだったのかも 「悲しい時は泣いたらいいと思うしね」