「変態」 「なんだとコラ」 どう見たって土方には桃は子供だった。 首を傾げるばかり。 「女は簡単な方がいいと思うがな」 「土方さんは、ね」 「サエのことはもうとっくにって感じだな」 「……サエさんのことは言わないでくださいよ」 唯一沖田の心を動かしたんじゃないかっていう女だった。 ………サエ。 まだ江戸で試衛館だった頃、沖田を好きだと言った女がいた。 それがサエ 沖田はその頃剣術にしか興味が無かった 『サエさんのお気持ちにはお応えできません』