人を斬った数は、沖田や斎藤が一番多いだろう。 壬生の狼と呼ばれようが、新撰組は刀を握り続けた。 そのうち沖田は作り笑いをするようになって 本当に笑うことが珍しいくらいだった。 それが、 桃の笑顔につられたのか、驚くほど沖田が本当に笑ってる。 嘘みたいだ、と土方はちらりと沖田を見た。 それなのにどうしたか、 また作り笑いだこいつは 「どうかなさいましたか?」 「………そんなに好きか?」 「……………………はい?」 沖田は作り笑いも忘れて目を見開いた。