言うと斎藤さんはやっと視線を合わせてくれた。 「………俺もだ。斬ることしか出来なかった俺を拾ってくれた近藤さんがいて、 誠の力になりたいと思った。」 それから斎藤さんが小さく言った。「同じだな」と。 私は大きく頷いた。 なんだかホクホクした気分になって、すっかり忘れてた。 *** 「俺の羽織りまだか?」 永倉さんに羽織り返すの。 第二章、完。