雨音色

「藤木様でいらっしゃいますね。山内様はもうお見えになっておられます。リストランテ・プルニエの方にご案内致します」


ロビーのカウンターの煌びやかさに、藤木は目を躍らせた。


どこの方向を向いても全てが輝いて見えた。


「ありがとうございます。ほれ、藤木君、いくぞ」


牧が持っていたステッキで軽く音を立てた。


彼は光の洪水に若干の目眩を感じながらも、急ぎ足で彼の後を追った。