「内務班……先方は名前を名乗りましたか?」
「確か、その、かわ?いや違うな…その、その、やま…じゃない……」
ここで、柏原はふと習志野で応対した自衛官の名前を思い出した。
「そのだ、ではありませんでしたか?」
「そのだ……だったかなあ。いや、面目ありません。刑事のいろはなのに、相手の名前を失念するとは」
「東部方面司令部の内務班と言ったのは、間違いありませんね?」
柏原の口調が、強くなった。
「はい。それは間違いありません」
「ここで私の方からも伺っていいですか?」
「どうぞ」
「柏原さんは、君津のホトケに心当たりがあるんですか?」
加藤の質問に、柏原は直ぐには答えず、
「加藤さん、休職はいつまでですか?」
と、逆に質問して来た。
「とくに、いつまでとは決まっていませんが……」
「よかったら、ちょっと手伝って頂けませんか……」
「公安のですか?さっきの質問の答えにもよりますが」
「イ・チョンナム、北朝鮮の工作員です」
加藤は、何処かで聞いた名前だなと思った。
「確か、その、かわ?いや違うな…その、その、やま…じゃない……」
ここで、柏原はふと習志野で応対した自衛官の名前を思い出した。
「そのだ、ではありませんでしたか?」
「そのだ……だったかなあ。いや、面目ありません。刑事のいろはなのに、相手の名前を失念するとは」
「東部方面司令部の内務班と言ったのは、間違いありませんね?」
柏原の口調が、強くなった。
「はい。それは間違いありません」
「ここで私の方からも伺っていいですか?」
「どうぞ」
「柏原さんは、君津のホトケに心当たりがあるんですか?」
加藤の質問に、柏原は直ぐには答えず、
「加藤さん、休職はいつまでですか?」
と、逆に質問して来た。
「とくに、いつまでとは決まっていませんが……」
「よかったら、ちょっと手伝って頂けませんか……」
「公安のですか?さっきの質問の答えにもよりますが」
「イ・チョンナム、北朝鮮の工作員です」
加藤は、何処かで聞いた名前だなと思った。



