地下鉄は閑散としていた。まるでニューヨークのサブウエイのように、車両の中はスプレー塗料で落書きだらけだった。
別の車両から、三人の男達が移動してきた。見るからに悪党面をしている。
男達が河津を見て、値踏みした。
このところ、地下鉄に限らず、夜の電車内は無法地帯になっている。
最初、河津は車で三山が入院している病院へ行こうかと考えた。しかし、一般車両の交通規制が強化されたのと、至る所で検問がある為、百メートル毎に身分証明書を提示しなければならない。
例え公安の刑事だと言っても、いちいち照会されたら、三十分で着くものも三時間は掛かってしまう。
だが、少しばかり後悔した。
「おじさん、いい時計してんじゃん」
男の一人が顔を近付けて来た。
息が臭い。
腸が腐ったような臭いだ。
黙って無視を決め込む。
「しかとしてられんのも今のうちだぜ」
その言葉が終わらないうちに、別な男がいきなり蹴りを放った。
座席に座ったまま、その蹴りをなんとかかわす事は出来たが、残りの二人が放った拳や蹴りまではかわし切れなかった。
別の車両から、三人の男達が移動してきた。見るからに悪党面をしている。
男達が河津を見て、値踏みした。
このところ、地下鉄に限らず、夜の電車内は無法地帯になっている。
最初、河津は車で三山が入院している病院へ行こうかと考えた。しかし、一般車両の交通規制が強化されたのと、至る所で検問がある為、百メートル毎に身分証明書を提示しなければならない。
例え公安の刑事だと言っても、いちいち照会されたら、三十分で着くものも三時間は掛かってしまう。
だが、少しばかり後悔した。
「おじさん、いい時計してんじゃん」
男の一人が顔を近付けて来た。
息が臭い。
腸が腐ったような臭いだ。
黙って無視を決め込む。
「しかとしてられんのも今のうちだぜ」
その言葉が終わらないうちに、別な男がいきなり蹴りを放った。
座席に座ったまま、その蹴りをなんとかかわす事は出来たが、残りの二人が放った拳や蹴りまではかわし切れなかった。



