秋雨前線の影響で、東京はこのところ愚図ついた天気が続いた。
加藤と三山は、まだ退院出来ずにいる。
二人とも怪我の具合は順調に快復していた。加藤が一般病棟に移ると、病院内の喫茶室で頻繁に会うようになった。
三山はこの頃になって、初めて加藤が別居していた事を知った。
「年中家を空けていれば、いい加減愛想を尽かされもするさ」
自嘲気味にそう語る加藤。
「私達の仕事って、普通に恋愛とか結婚というのは、やっぱり無理なのかな」
「おいおい。あんたと俺を一緒に考える事はねえよ。俺はこの通りガサツで家庭なんか顧みないタイプの男だから……。あんたは頭もいいし、器量だって……」
「珍しく加藤さんに褒められた。でもね、私だってうかうかしていたら四十になるのよ。なのに、決まった相手もいないし……」
「デカ…辞めるか?」
「え?」
「今までのキャリアを捨てるというのも、あんたにとっちゃそう簡単にふん切れるもんじゃねえだろうが、このまま続けてりゃあ、又、今回みたいに命を落としかねねえぜ」
「そうねえ……」
三山の意外な反応に加藤は少し驚いた。
彼の知っている三山ならば、間違いなくこんな反応はしない筈だ。
加藤と三山は、まだ退院出来ずにいる。
二人とも怪我の具合は順調に快復していた。加藤が一般病棟に移ると、病院内の喫茶室で頻繁に会うようになった。
三山はこの頃になって、初めて加藤が別居していた事を知った。
「年中家を空けていれば、いい加減愛想を尽かされもするさ」
自嘲気味にそう語る加藤。
「私達の仕事って、普通に恋愛とか結婚というのは、やっぱり無理なのかな」
「おいおい。あんたと俺を一緒に考える事はねえよ。俺はこの通りガサツで家庭なんか顧みないタイプの男だから……。あんたは頭もいいし、器量だって……」
「珍しく加藤さんに褒められた。でもね、私だってうかうかしていたら四十になるのよ。なのに、決まった相手もいないし……」
「デカ…辞めるか?」
「え?」
「今までのキャリアを捨てるというのも、あんたにとっちゃそう簡単にふん切れるもんじゃねえだろうが、このまま続けてりゃあ、又、今回みたいに命を落としかねねえぜ」
「そうねえ……」
三山の意外な反応に加藤は少し驚いた。
彼の知っている三山ならば、間違いなくこんな反応はしない筈だ。



