さよなら異邦人

僕の最終手段……

それは、家出。

と言っても、半分以上はポーズだけど。

それでもリュウノスケには一番の武器になる。

押し黙ってじっとリュウノスケの目を見つめる。

そして、そのままくるりと背中を向け、自分の物を手当たり次第に紙袋とか、バックに詰め込む。

半分ポーズだから、とにかく入れられる物は何でも適当に詰め込めばいい。

一分としないうちに、それまでは優勢を保っていたリュウノスケが一気に態度を変えて、猫なで声になるのだ。

「……おい、おいったら、何してんだ?そんなもん詰め込んで、お、お前、まさか!?」

ほら来た……。

ここでもまだ無言。喋ったらこっちの負けだ。

「サンジュ、なあ、サンジュ、俺もちょっと言い過ぎた。お互い冷静になろう、な?」

まだまだ……。ポーズと見破られては意味が無い。

適当に詰め込んだ物を抱えて、玄関まで行き、靴に履き替える……

「サンジュ、どこ、行く!けんか、だめ!オトーさん、悲しむ!」

想定外の事が起きた……。