それから私達は休みを合

わせて一緒に出掛けるよ

うになった。レイも私も

平日しか休みが取れない

が、映画を見たりドライ

ブに行ったり、お弁当を

作って遊園地にも行った

。レイといると、楽しか

った。

子供のような無邪気さと

年上の私がうまく掌(て

のひら)で操られている

ようで、彼の不思議な魅

力に私は惹かれていくの

が怖かった。

会うたびに少しづつ、レ

イの存在が私の中で大き

くなっていく。

でも、それと同じ位、ヒ

デの事も思い出す。会お

うと思えば、会えるのだ

。会って話したい。でも

もうヒデは私の事など忘

れているかもしれない…