『ぼくの ほしいもの』

 優しさって きらい

 ほんとを 隠すほほえみ 

 優しい人も きらい

 うわべだけ 撫でる手

 ぼくの ほんとを

 だれも だれも だれも

 知ろうとしない 

 そらした眼差し

 止まったことば

 そんな優しさ ほしくない

 ぼくを見て

 ちゃんと 見つめて

 いつも いつでも ぼくは

 君を 見ている

 あなたを 見ている

 みんなを 見ている

 だから だから だから

 ほしいのは
 
 むきあう眼差し

 ほんとのことば

 ねえ この声 この思い

 君に届いているのなら
 
 教えてほしいことがある

 空の色 雲の形 花の名前

 そして君のことを

 それからぼくのことを

 飾ることなく話してよ

 それが それだけが

 ぼくのほしい優しさだから

 ほんとに ほしいものだから