「到着ーっ!!」

「桃依、操縦が上手になったね。」

「えっ?ホントー?ありがとっ!!星来。」

「うんっ。」

「そうか?いつもと変わんなくね?」

「もーっ!!蒼刃は黙ってて。」

「そうだよー!!蒼刃は黙っててくれないとっ!!せっかくボクが褒められたんだし。」

「うるせぇ。」

「それじゃあ…一応降りてみようか。」

「白斗さん!!」


あたしが部屋に結構引きこもってたってこともあるけど、白斗さんの顔を正面から見るのはなんだか久しぶりな気がする。
それに…。


「あの…白斗さん。」

「ん?どうしたの?」

「あの…紫紀さんは…。」

「もう…降りちゃった。」

「え?」

「着いてすぐに…シップを出たみたい。」

「そ…うですか…。」

「ここは紫紀の故郷だし、迷うことはもちろんないから…
少し一人にしておこうか。」

「…はい…。」


あたしは曖昧に返事をした。