何も知らないママ達は 店にはまだ
誰も来ていないと思ったらしく


「ただいまー ありがとね
 園ちゃんと久しぶりにデートできて
 よかったわ!!」

と そこにお父さんがいるとも知らず
ウキウキ気分で入って来た

(ヤバイ!!ばれちゃう!)


「なにぃ-デートだと!おまえ・・・」

お父さんは怒り始めた

お母さんの表情も変わっていく


私たちはなすすべなく ただ 黙ってるしかなかった


「おまえ 誰のお陰で店を出せてると思ってるんだ」

「私だって 今まで一生懸命頑張ってきたじゃない!」

2人とも 止まらない

康介はそっと 暖簾を納めた
今日は店を開けている状態じゃないと思ったのだろう


嫌な雰囲気の中 夫婦の会話を聞いていた