幸福のなかにいて 出来合いのかなしみをみせびらかせて いたい いたいと 泣いた 折れたペンから零れたインク もう線を描けないペン先 愛していた音さえぷつんと途切れて 降り注ぐことのないまま 過ぎていく日常 大丈夫 僕を忘れればいい 傷口をなめたあと 囁いた貴方の言葉が ただ沈黙だけがのこるわたしの部屋に 小さな染みをつくる