あの時とは、 桜花が後ろに振り返って 桜を見ていた時だろう。 「桜花は…本当に桜の声が 聞こえたのか?」 「うん。聞こえたよ。 あたし、嘘つかないもん!!」 修也は桜花の目を見た。 とても真剣な目で 嘘をついているようには 見えなかった。