「そいつ妖だろう?――ま、長い付き合いになりそうだな、ハルカ」

アキに似た人間はにっこりと笑ってそういった。

その瞬間、まさにそこにアキがいるかのような感覚に陥った。

いたずらが成功したときの、あのちょっと得意げな顔をするアキの顔。

それが今、この人間から感じられる。

ハルカがトヨに通ずるように、この人間はもしかしたらアキに通ずるのかもしれない。

そして、なぜ自分がこの世界に来ることになったのか、そこはかとなくわかった気もした。

ハルカは、この人間の言葉に困惑しているようだった。

「どういうこと?」

「いずれわかるよ」