久しぶりに聞くアキの肉声。

記憶にある声よりも少し大人っぽくなっていた。

それだけのことなのに、私にはとても嬉しいことだった。

だから、アキの言葉の意味に気づくのが一瞬遅れた。

アキの声がした方向に手を伸ばす。

アキが覆い被さるように私を包み込んだ。

そして……。

グサッ!

グサッ、グサグサ!!

嫌な音が響き渡り、全てが止まった。

アキの背中にそっと手を回す。

そこに感じる生温かいドロリとした感触。

イッタイ、コレハ、ナニ?

「アキ?」

アキに囁きかける。

何の反応も示さないアキ。

急速に体温が奪われていっている感触。