「目が見えない?それはどういうこと?」

私の問いかけに、彼は優しく答えてくれる。

「本当はこの世界は様々な色で彩られているんだよ。キミに見せてあげたいな」

色。

それはどんなものなのだろうか?

今まで想像したこともない知識を与えられた私の頭の中は、少々混乱していた。

この声の主は、いったいどういう人物なのだろう?

どうして、私の目が見えないことがわかったのだろう?

「ねえ、どうして私の目が見えないことがわかったの?今まで誰にもそんなこと言われたことないわ」

戸惑いながらも、好奇心に負けて彼にそう問いかけた。

「だって、きれいな目をしてるもの」

「……」

彼の答えは私には理解できないものだった。