体育館を出ると、一気に冷たい空気が身体を蝕む。
「うぅ~さみいっ!!!」
思わず声が漏れる。
一緒に帰ってたヒロちゃんも「うんうん」と顎をガクガクしながら頷いた。
「そいえばさぁ、さっきの時間、はるちゃんのチーム最強だったねぇー。」
なんて言ってくれるのは瑠衣ちょん。彼女も昼メンなり。
「あー・・ねー(笑)あたし以外のみんなはホントすごかったよ。」
実際アタシなんか豆ぐらいの働きしかしてないもんなー
「いやいや。んなこといって、はるちゃん何気に運動神経いいくせにぃ~」
これは、からかい上手な真帆やん。
「そーそーはるち十分頑張ってたし!てか普通にあのチームにいるだけですごくね?」
すごくね?やばくね?連発しながらワイワイ騒ぎながら教室へと帰って行く。
こうしてみんなと平凡で穏やかな日を、あと何日経験できるんだろう・・・
ふと、そんなことを考えながら
4人並んで歩く道のりが
なんだか無償に愛しくなったのは、
きっと
気のせいなんかじゃないはず



