一通り書き終わって、片平の方をちょっと見ると・・・
「英訳も一緒に。横でいいので。」
あ、ヤバい。いっつも和訳で当たった人みんな英訳と両方書いてたの忘れてた。
言われるままに、教科書を見ながらダッシュで書いた。
あんまりゆっくりしてると、ほかのみんなもダルい雰囲気になるもんなー。
最後のピリオド書いて。ようやく、任務終了と。
席に戻ったあたしは、希美ちゃんにだけ聞こえる小さな声でお礼を言った。
「ありがと。ホント助かった!」
そんな彼女は少し不安そうに、
「間違ってたらごめんね。」と言ったので
全然大丈夫!というサインを送った。だって、そんなの希美ちゃんのせいじゃないし!
てかあたしが悪いんだし。
・・・と、コンタクトを隣同士で取っていたので忘れていた。
本当の恐怖はここからであることを―――・・。



