イジワルな恋人〜番外編〜



実家に戻って数日が経っても
何も変わらなかった。


落ち着くどころか…

気持ちが悪化していく。


悪口や愚痴しか言わない母親に薄暗い部屋。


智也にも会えない…


そんな生活に耐えられなくて…


自分が病んでいくのが嫌で家を飛び出した。




誰か頼りになる人がいるわけでもなくて

結局、ナンパしてくる男と適当に遊んで…


そんな事しかできない自分に自己嫌悪をして…


誰かに助けて欲しくて…



気が付いたら奈緒の学校にいた。


奈緒なら

ここから抜け出せる何かを教えてくれる気がした。




それなのに…


結局奈緒を目の前にして出た言葉は
何の進歩もしていない嫌がらせのような言葉だった。


「何をやってもうまくいかないの…」


涙が止まらなかった。



どうしたらいいの?

何をしたらうまくいくの?


もう…疲れちゃったよ…



どうしたら…

楽になるの…?



もう何もかもが嫌で…

全てを終わりにしたくて…



でも

美沙が取り出したカッターに怯えながらも
正しいことを言う奈緒に…


またしても自己嫌悪が襲ってきて…

美沙の涙がこぼれたとき…




手に走る痛みと共に

智也の声が聞こえた。



「美沙!!」



大好きな…


誰よりも大切な人の声が…



自分を呼んでいた―――…




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