この手で紡ぐ神の欠片




意地悪く私は、告げる。

「今の父さん?それとも――アタシを生んだ父親?」

その言葉に、
母の顔が強張った。

ぎこちなく首を動かし
テレビから視線を離して
私を見た。

「何を言っているの?」

その言葉に、
私はふふ、と薄く笑う。

「アタシの父親、は」

息を吸って
私は言葉を用意する。

冷たく、
言い放とうとしているのに
私の心臓が高く鳴り
体に熱を巡らせる。


「天宮詠輝、そうでしょ?」