そして呉羽先生は自分の席に座りノートパソコンのキーボードを打ち始めた。
今の状況を見ると、怯えていたのはわたしの気にしすぎだったように見える。
呉羽先生はただ仕事を手伝ってもらいたかっただけなのかな、と……。
それとも寿先輩がいるから?
他に人がいるから何もしてこないのかな?
だとしたら、寿先輩には本当に感謝しないと。
そんな風に思いながら与えられた仕事をこなしていると、呉羽先生が様子を見るかのように近付いてきた。
机の上に手をつき、もう片方の手をわたしが座っているイスの背もたれに乗せる。
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