保健医・呉羽 直人……。 学園長は近付くなと言っていたのに、小都子は近付いてしまったのか、しかも一人で……。 見つけたときの様子を見れば何か酷い仕打ちを受けたのは明白だ。 ……守ってやれなかった……。 フラワーとしての仕事もあったし仕方なかったとはいえ、大切に思っている子を守ってやれなかった。 悔しくて、ギリッと奥歯を噛む。 でもソレは多分ここにいる皆も同じ。 明らかに様子のおかしい小都子を見て、皆何かがあったことくらい感づいてる。 そして、守ってやれなかったということにも……。