それから約一ヶ月――。


 文化祭も終わって落ち着いた頃に、わたしのプロとしての初仕事が行われた。



 それまでの間にも色々あった。

 まずデビューするにあたって、何処かの雑誌に載せてもらう事に決めた。


 その雑誌を決めるのにも時間が掛かったけど、載せてもらうように頼むのもまた時間が掛かった。

 しかもその途中で、鳴海さんがわたしの対になりそうな女の子と一緒に撮ったほうが映えると言い出したものだから、急遽柳川社長の娘さんが抜擢された。


 会ってみると、抜擢されるのも納得の美少女だった。

 小さくて可愛くて、思わず抱きしめたくなるような子。


 一緒に撮られる相手が女の子ということで、流依は安心していたっけ。