さっきの流依を見て分かった。 流依の答えが何であれ、わたしの心は決まっている。 どっちも捨てられない。 流依と離れるなんて絶対嫌。 でも、折角見つけたやりがいのある仕事も諦めたくない。 なら、どちらも掴み取る道を探すだけ。 完全には無理でも、理想に近い道はきっとあると思うから。 あると、信じるから……。 わたしは勇気を出すように唇を一文字に引き、顔を上げて口を開いた。