「待っててくれたの?」

 わたしはそう聞きながら、流依のもとへ行く。


「ああ、カバン置いてあったからな。待ってれば来るだろうと思って。……何かあったのか?」


 わたしの様子がおかしいとでも思ったんだろうか。

 流依は心配そうに眉を寄せて聞いてきた。


「うん……」

 わたしは少し視線を落とし考える。



 今、言ったほうがいいのかな?



 どんな答えが返って来るか分からないから怖いけど、後々になると聞きづらくなる気もする。



 うん、聞いてしまおう。