聖花学園~花よ咲き誇れ~2

 こんなにも狂おしい欲求、流依への恋情以外で覚えたのは初めてだ。


「はあ……もどかしいな……」

 そう、ため息をついたときだった。



 ピーンポーンパーンポーン


『1-Aの桂 小都子さん、学園長がお呼びです。至急学園長室までお越しください。繰り返します……』


 聞きなれた校内放送に何だろうと思う。



 わたしだけってことは文化祭の衣装合わせとかじゃないだろうし……。



 疑問の答えは分からないものの、行けば分かるだろうと思いわたしは学園長室へ向かった。


 教科書をカバンにまだ詰めていなかったから、カバンは置いていく。



 この広い学園で、もう歩き慣れてしまった学園長室への道のり。

 その道のりで、まだ半年も経っていないのに色んな事があったよなーなんて思い出して笑ってしまう。