でも、それでもあの時の感覚には劣った。



 あの感覚を思い出すだけで今もドキドキしてくる。


 あれは、やっぱりプロに囲まれていたからなのか……。


 “いい写真を撮る”


 その一つのことだけがあの場を支配していた。

 その一つのことだけに向かって、皆プロの仕事をしていた。


 その意思の流れのようなものに、わたしも囚われ、共に流れた。




 また、あの感覚を味わいたい。


 無理だとは思っていても、そう切望していた。