手を動かしながら、何なんだろうと考えて夏休みに学園長に言われたことを思い出した。
『あいつは本気になった相手には、妖しくてかなり甘いから!』
額に脂汗を滲ませてそう言っていた。
もしかしてコレがその状態なんだろうか……。
でも学園長が『ある意味最強』と称するほどのものかな?
と疑問に思っていると、不意に髪が少し引かれるような感覚を覚える。
引かれた方向……呉羽先生の方を見ると、彼はわたしの髪を指に絡めてもてあそんでいた。
視線はわたしの顔に注いだままで。
呉羽先生の方を見たことで、またその妖しい眼差しと目が合い『何するんですか?』と聞こうとした言葉を飲み込んでしまう。



