あれは、本当に何だったんだろう……。


「小都子!」

「はい!?」


 また物思いに耽りそうになったわたしに、流依の声が再びかけられた。

 さっきから何度もこうやってわたしの意識を戻してくれる。



 申し訳ないなと思って流依を見た。

 同時に、周囲の景色にも意識を向ける。




 …………あれ?


「ここどこ?」


 見たことのない知らない場所にいたわたしは、何度か瞬きしながら呟くように聞いた。