和子先輩のことも何とか丸く収まり、わたし達は学園長を残し山での午後を楽しんだ。
何をしようかとなったとき、結局山の探検をすることになって、わたし達は去年の二の舞を踏む。
つまり……迷った。
「あーーー!? 何で今年も迷うんだ!?」
「それは優姫先輩が見境なく突っ込んでいくからです」
癇癪(かんしゃく)を起こしそうになった優姫先輩に、寿先輩の冷静な突込みが入る。
優姫先輩も、真実を言い当てられて尚逆切れするほど子供ではないため「うっ」と言葉を詰まらせた。
「でもどうしようか? このまま闇雲に歩いても危険だし」
結構切羽詰っている状況のはずなのに、翔子先輩は焦る様子もなく今後の相談をする。
去年も同じ様な目に遭ったからかな?
何だか落ち着いてる感じ。