聖花学園~花よ咲き誇れ~2

「だって、翔先輩は普段からセクハラじみてますし」

「セクっ!?」

 寿先輩の容赦のない一言に、翔子先輩は言葉を詰まらせる。


 数秒わなわなと拳を震わせていたけど、最終的には力尽きたようにうな垂れてしまう。

「セクハラなんて……好きな女の子に触れたいって思うのは自然なことだろう……?」

 いじけて愚痴のように呟いた。


 そんな翔子先輩に、最後に追い討ちのような一言を浴びせたのは優姫先輩だ。


「それはそうなんだけど、お前の触れ方が何かセクハラっぽいんだって」

「そりゃないよ~優貴~」


 翔子先輩の情けない声に、また皆で笑ってしまう。

 わたしも翔子先輩に悪いとは思ったけど、つい声を上げて笑ってしまった。