予想外に流依に想いを告げることが出来た旅行初日。


 そして、予想外にバラバラになってしまった皆。


 皆に応えたくても、わたしの心は一つだから一人にしかあげられない。

 それでも優しい先輩達はわたし自身の事を思ってくれた。

 わたしの意志を……尊重してくれた。



 そんなにすぐに割り切れるものじゃないけど、わたしの幸せを願ってくれた……。


 申し訳なくて辛いけど、それ以上に嬉しかった。




 だからこそ、昼間から会えていない和子先輩が尚更気になる。


 諦めて欲しいわけでも、奪って欲しいわけでもない。

 だからわたしは和子先輩が出す答えを待つのみ。

 待つことしか出来ない。


 だから。

 だからせめて、和子先輩が答えを出したときには、ちゃんと向き合おう。



 そう決意して、わたしはその日眠りについた……。