聖花学園~花よ咲き誇れ~2

「フラワーは美しい者がなると聞いたが……」

 そこで言葉を切った呉羽先生は、わたしの髪を一房掬い取った。


「確かに、美しいな……」

「っ!?」


 この仕草と台詞に、さすがのわたしも赤面してしまう。

 でも同時にまた周囲で黄色い声が上がり、すぐにそっちの方に気がそれる。



「キャー! アイリス様と呉羽先生が!!」

「私カトレア様×アイリス様派ですけど、呉羽先生がカトレア様からアイリス様を奪うっていうシュチュエーションもイイです!!」

「ああ……むしろ今すぐネタにしたい!!」

「ってか出来るならすぐにでもそういう同人誌書きたいですわ!!」


 周囲の声は止まることを知らない。

 いつのまにか保健室の外にも生徒がいて、そっちでも何か騒いでいた。