学園長も昼の気まずい状況を知っているはずだから、心配してくれているんだろうか?

 と思ったら――。


「直人、どうしてここに来たんだい?」


 どうやら違うらしい。


「直人って……ああ、呉羽先生ですか?」

 名前で言われたから最初分からなかった。


「そう、呉羽 直人。……まさかとは思うけど……サトちゃん、あいつを本気にさせた?」

「へ!?」


 突然何を言うんだろう。

 あ、でも待って?

 そう言えば呉羽先生、わたしの事本気になったとか何とか言っていたような……。



「どうなんだい!?」

 わたしが昼のことを思い返していると、学園長は何故だか焦って聞いてきた。