聖花学園~花よ咲き誇れ~2

 油断ならないと思い改めて呉羽先生を睨むと、その呉羽先生はさっき見せた優しい眼差しを私に向ける。



 この目は卑怯だ……。

 今まで散々酷い事されたのに、それらが嘘だったみたいに思わせる。

 本当は優しい人なんじゃないのか、と思わせる。

 そんなはずないのに……。



「じゃあ、また学園で会おう。小都子……」

 そう言い残し、呉羽先生は今度こそ部屋から出て行った。



「…………」


 本当にわたしの事を本気で好きになったってことを伝えに来ただけみたい。

「それだけのためにこんな山奥まで?」

 車でも片道四時間強かかるのに、たったそれだけ伝えるためにここまで?


「……っぷ。……ふっくっくっくっ……」

 考えてみたら可笑しい。