聖花学園~花よ咲き誇れ~2

 

「まあいい。今日は俺が本気だということを伝えたかっただけだからな。もう帰るさ」


 そう息をついて言った呉羽先生は、呆けるわたしをそのままに、ドアの方へ歩いていった。

 ドアの前で立ち止まり、「ああそうだ」と思い出したようにわたしに向き直る。


「今まで俺がお前にしてきたことを告げ口しても無駄だからな」

「……え?」

「なんせ、証拠はもうない」

「…………あ!?」


 そうか、証拠となるあの画像はさっき消した。

 理事長のお気に入りである呉羽先生を追い落とすには、決定的な証拠がなくては無理だ。



 そんなことまで考えてたなんて……。

 やっぱりこの先生侮れない……。