人は、ただ一人の大切な人を見つけてしまうと、残酷になるのかもしれない。


 だって、あんなにわたしは先輩達に守ってもらっていたのに。

 優しくしてもらっていたのに。


 その気持ちには、絶対に応えてあげられないから……。



 それが分かっていても、流依しか選べないから……。



 もうこの気持ちは――。




 止められない……。