白の長ランを脱がせて下着姿で撮ったやつじゃない。
それを撮る前に、何となく撮っておいたもの。
ハチマキを取り眼鏡をかけたままの状態で、眠り姫のように静かに横たわっている姿。
これを撮ったとき、こいつは幸せに、慈(いつく)しまれてきたんだと思った。
程よく水と光を与えられ、柔らかに開く花のように……。
だから、花開く前に手折ってやろうと思った。
手折って、花開き枯れてしまうまで俺の側に置こうと……。
だが……。
思い出すのは今日の小都子。
俺に怯えるいつもの小都子ではなかった。
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