しばらくして、シーツを取り替え終わる頃呉羽先生が行動を起こす。 立ち上がり、わたしの方に近づいてきた。 わたしはかけ布団を丁寧に均(なら)しながら、気付いていないフリをする。 そして、呉羽先生が背後に立ち覆いかぶさろうとしたとき、わたしはスルリと避けた。 ドサッ わたしが避けたことで、呉羽先生はそのままベッドに突っ伏す。 「呉羽先生、何してるんですか?」 思わず笑い出したくなるのを堪えて、あまりわざとらしくならないように聞いた。 呉羽先生はズレた眼鏡を直しながら起き上がる。