聖花学園~花よ咲き誇れ~2

「呉羽先生?」

 落ち着いた声音で先生の名を呼ぶ。


「そんなことより、今日は何の仕事を手伝えばいいんですか?」


 わたしは、恐怖も怒りも心の奥に沈め、ニッコリと微笑んでそう聞いた。





 これが、わたしが思いついた呉羽先生への対処法。



 はじめ、呉羽先生は暇つぶしにわたしで遊ぶと言っていた。

 わたしが、脅されたりセクハラされたりして怖がっているのを楽しんでいた。



 なら、楽しませなければいい。


 楽しめなくなれば、子供が飽きたオモチャを捨てるように、わたしのことも飽きてくれるかもしれない。