木曜に呼び出された後、呉羽先生はまたわたしを呼ばなくなった。


 やっぱり、いつ呼び出されるか分からない恐怖を利用してわたしをじわじわといたぶっているんだと思う。



 そうして土日の休みをまたぎ、月曜日……。



「今日はあの鬼畜……じゃなくて、呉羽先生が寮に泊まるらしいから皆気をつけてくれ」


 夕食も終わる頃になって、学園長が憎々し気に皆に告げた。


「夕食は外で取ってくるらしいから今はいないけど、8時頃にはくるはずだ。皆、8時以降は自分の部屋から出来る限り出ないように」

 そうして皆が「はい」、「分かってる」と返事をすると、学園長はわたしのところに歩み寄ってきた。


 そしておもむろに肩をわし掴まれる。