保健室のドアを閉めると、寿先輩はそのままわたしの手を引き歩きながら聞いてきた。


「小都子さん、大丈夫ですか?」


 その声は優しく、同じように優しい微笑みにわたしは安堵する。

 ホッとして肩の力が抜けた。


「はい、大丈夫です。……一緒に来てくれて有り難う御座いました」

 そう言ってわたしも微笑み返す。


 感謝を込めて。



 本当に、来てくれて助かった。

 わたし一人だったらきっと以前と同じ様にじっくりといたぶられて終わっていただろうから……。



 でも……。

 こんなこと、いつまで続くんだろう……?



 わたしは今を乗り越えることが出来てホッとしつつ、心の片隅でそんな不安を抱えていた。