聖花学園~花よ咲き誇れ~

「ああ」

 流依はそう言ってカップを置いた。


「七歳のとき、父に写真つきで『お前の婚約者だ』と言われた。俺はまあ、特に好きな奴がいたわけでも無いし、承諾した」


 そこまで言った流依は、わたしに視線を向ける。


「それからはお前のことが気になって、毎月一、二回は必ずお前の学校に様子を見に行ってた」

「え!? そうだったの!?」

「そうだよ。そして高校に入るとき、お前と同じ学園に行かないかと父に言われて、行くと答えた。お前の姿を遠くから見たことはあっても、直接会話してみないと人となりは分からないからな」


 そう……だったんだ……。


「でも……」

 と流依は恥ずかしそうな、悔しそうな顔で続けた。