聖花学園~花よ咲き誇れ~

「……だめですね。これじゃあ襲いたくなってしまいます」

「はい?」


 『襲いたくなる』なんて言葉が、寿先輩の口から出るとは思わなかったから、わたしは最初意味が分からなかった。



「手以外にも、触れたくなってしまうという事ですよ」

 寿先輩はやんわりとそう説明し、わたしの手を離した。



 それから数秒、先輩の言葉を頭の中で繰り返して、わたしは意味を理解した。


 と同時に、顔が燃えるように熱くなる。


「ほら、また可愛い反応をする。……全く、私の自制心に感謝してくださいね?」


「は、はあ」

 わたしは寿先輩の言葉を聞き流しながら、適当な返事をした。